コラム「カタチにこだわらない。」

ひと・くらしサポートネットちばの運営委員として仲間入りさせて頂いて数か月がたちました。
どんな時も、手を差し伸べ、道を照らしてくれた諸先輩方と再びご一緒する機会を頂きありがたく思っています。

体育大学出身。介護・福祉とは無縁だった私が母たちと介護の事業を立ち上げてから10年。
私の一番のこだわりは、「カタチにこだわらない。」という事です。

 

私自身、有料老人ホーム、グループホームで4年の介護経験はあったものの、通所介護施設では働いたことがないので、その業界の当たり前は全く知りませんでした。よくも悪くも何も知らないから目の前にいる1人1人の困りごとを解決するために、あの手この手といろんな方法を考えては実行していました。
素人がはじめたデイサービスと酷評されたり、なかなか利用者さんが増えないまま1年が過ぎましたが、それでも自分の信じた道を歩めたのは、宅老所の先輩の背中をみてきたからです。

 

ないサービスは作ればいいと、必要に迫られて居宅介護支援事業所・訪問介護事業所を立ち上げましたが、制度だけではその人の生活を支えられない事も身をもって体験しました。それぞれの制度の枠に当てはめず、1人1人の状況に応じた支援のカタチを作りだす事は今も昔も変わらない私のこだわりです。

 

そして、事業を続けるうちに、高齢者だけでなく、地域には沢山の生きづらさを抱えた方やそれを懸命に支えている方々の存在もみえる様になり、今は高齢者介護という枠を超えて縁があった困りごとを抱えた方々の支援にも携わる事になりました。ここ数年は地域活動の一端を担う役目を頂き、街づくり活動にも邁進中です。

 

ここ「ひと・くらしサポートネットワークちば」は、分野を超えた様々なネットワークが繋がり、いろいろな支援のカタチをつくりだす面白い場所だと感じています。宅老所のごちゃまぜ感にも似た不思議な空気がここにあります。
私がここにどんな色を足していけるのか模索している今日この頃です。

■執筆者:沖山陽子(特定非営利活動法人セブンエイチ 理事・ゆるるか/街かど相談所ゆるるか 管理者)

 

1976年 東京生まれ。八街育ち。
体育大学を卒業し、4年間スポーツの仕事に従事するが挫折。母の強引な勧めで有料老人ホームに入職。
知識も経験も技術もなんにもない私に「ありがとう。」と声をかけてくれた事が嬉しくて以来、介護の仕事の虜になる。有料老人ホームが立ち上げたグループホームに転属。徐々にやりたい事とやれる事もギャップが大きくなり、いつかは自分でという想いが強くなり、阪神淡路大震災時の立ち上げた地域のボランティアグループを率いる母達と共に2006年 楽花(通所介護)を開所。以降、地域の声に応え、居宅介護支援事業所、訪問介護事業所を立ち上げる。
2012年。念願だった高齢者も障がいのある方もない方も共に暮らす地域の居場所として共生型デイサービス ゆるるかを立ち上げ、2013年に特定相談支援事業所 街かど相談所ゆるるかを立ち上げる。
2017年には小規模多機能型居宅介護 ゆるるか を立ち上げる予定。
介護福祉士・介護支援専門員・相談支援専門員。八街市地域自立支援協議会 おとな部会長・やちまたふくしフェスタ実行委員長。福祉の仕事の傍ら、やちまた若者サミットや地域クラウド交流会実行委員など八街の街づくりの活動にも日々奮闘中。

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